「通潤橋はなにがすごいのか」
話題提供: | (午前の部)熊本大学名誉教授 山尾敏孝 | |
(午後の部)熊本大学名誉教授 長谷中利昭 | ||
日 時: | 6月2日(日) | |
午前の部 10:00~12:00 | ||
午後の部 13:00~16:00 | ||
会 場: | 山都町公民館,通潤橋史料館,通潤橋周辺 | |
共 催: | 熊本大学,山都町教育委員会,国土交通省阿蘇砂防事務所,熊本地方気象台,阿蘇青少年交流の家 | |
協 力: | 熊本地学会 | |
午前の部 土木編
通潤橋をはじめとする九州各地の特徴ある石橋を紹介し,代表的な石造アーチ橋の構造を解説します.そして,通潤橋に用いられた特徴的な技術について①他の石造アーチの水路橋との構造の違い,②石垣の組み立て方や石の配置の特徴,③水を流すパイプである通水石管の設計と接着材である漆喰の作り方,④どのような石が石材として使われているのかなど,現代の橋梁工学の視点から先人たちの知恵を紐解きました.
午後の部 地質編
阿蘇カルデラは4回の巨大噴火を起こし,大規模火砕流は九州中部北部を覆い,火山灰は日本全土に広がりました.これら4回の火砕流全てが観察できる数少ない地点の一つが通潤橋~五老ヶ滝です.渡辺一徳先生たちが調査された記録を辿って,阿蘇1,阿蘇2,阿蘇3,阿蘇4火砕流堆積物を見学します.国宝通潤橋を作る石材を史料館で見ることになりますが,それは何番目の火砕流堆積物なのか,そしてなぜその岩石が選ばれたのか考えました.